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浮力で点が取れない子に、何をさせるか

窓辺の机に置かれた開いたノートと鉛筆

浮力は、力学としては本来簡単なはずです。なぜなら、上下のつりあいしかありません。モーメントの計算は直接出てきません。それなのに点が取れず、苦手意識がつくのは、図の処理と浮力の式と、聞かれ方がバラバラに来るからです。頭の中の処理が追いつかなくなる。必要なのは、理解ではなく処理の練習です。

なぜ浮力で止まるのか

浮力は、押しのけた液体の重さと一致します。それだけです。ところが実際の問題では、押しのけた液体の重さを直接教えてくれるはずもなく、押しのけた液体部分の体積を教えてみたり、はたまたばねはかりの値を先に教えたり、液体を食塩水にしてみたり。式は分かっているのに、計算していくうちにゴールを見失う、ということが起こります。

これは小5 の、頭の処理の限界に当たる登竜門です。理解が足りないのではありません。処理の手順がないだけです。

箱をつくる、欄をつくる

Apxs では、浮力の問題を読んだら、式を書く前に箱を作らせます。分かっている数字を入れる欄、聞かれている数字の欄、そのあいだをつなぐ欄。問題文の数字を入れていくと、空いたままの欄が、次に計算する場所になります。

何が分かっていて、何を聞かれていて、次にどこを計算するか。箱があると、それが見えます。聞かれ方が変わっても、埋める欄が変わるだけで、やることは同じです。計算の途中でゴールを見失わなくなります。

最難関では、その複合が出る

最難関では、浮力が単独では出てきません。グラフにしてみたり、てこや滑車と組み合わせてみたり、液体が 2 種類になったり。箱を作る処理が身についていない子は、ここで手が止まります。

まず手順、それから処理の練習

やることは順番が決まっています。まず手順を学ぶ。手順が入ったら、あとは処理の練習です。問題を変えて、聞かれ方を変えて、同じ処理を繰り返す。これが、灘中でもよく出てくる「処理だけの問題」に対応できる基礎になります。理解が足りないから解けないのではなく、処理を練習していないから解けない。そこを取り違えないことです。

箱が作れるようになった子は、浮力の問題を「聞かれ方がちがう問題」ではなく「埋める欄がちがうだけの問題」として見るようになります。この処理は、てこにもばねにも滑車にも、そのまま使えます。小5 の登竜門を越えた子は、力学を得意にして小6 に入ります。

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